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シーズンインを前に、施設や設備の防犯面を再チェック!
春から夏にかけての季節は通常でも人の往来が増える時期で、感染症予防対策も一段落し、いわゆる“ウィズコロナ”が定着した今日で、人の出入りの増加は街やさらには周辺施設において顕著に見られます。そうなれば防犯対策は必要不可欠。感染症まん延防止対策を講じつつ、施設や設備の防犯面でのチェックを実施しましょう。
刑法犯認知件数は、平成8年から平成14年にかけて増加し続け、同年には約285万件に達しましたが、平成15年からは減少に転じ、令和2年中は61万4,231件と戦後最少を更新しました。侵入犯罪も同様に、平成15年から減少に転じ、令和2年は4万4,093件で前年比-23.7%と18年連続で減少しています。
しかしながら注意すべきは、令和2年の4万4,093件のうち住宅対象が2万1,030件で、残りの2万3,063件は事務所や商店、生活環境営業、金融機関などが対象で、一日当たり約63件も発生。侵入強盗の発生場所認知件数をみると、商店が43.1%と最も多く、一戸建住宅が23.9%、生活環境営業が9.2%と続いています。アフターコロナで人流が戻った施設には、侵入犯罪による多くの被害リスクが潜んでいることが伺えます。
侵入窃盗犯の侵入経路でのナンバーワンは、施設に限らず、戸建てや集合住宅を合わせても無戸締りです。とくにこの時期、暑さが日増しにきびしくなる季節であり、さらに換気の重要性も忘れ難く、開口部はなるべく開けておく、もしくは開ける時間を増やすように指導されています。ジレンマでもあり、防犯上のウイークポイントになり得る隙や油断に、侵入犯罪は付け込んできます。
このような課題は多くの施設管理者の方や設備営繕の方の認知する点ではありますが、今まさにチェックすべきは、シーズンオフで使っていなかった設備や備品のうち、壊れている箇所や物品はないか、従業員通用口など普段あまり気にしない場所を中心に、使用できなくなっている・メンテナンスの要否などの確認です。単純に、見た目で壊れていなかったとしても、効果の低下やケガ・事故に繋がる恐れなども想定したチェックを心がけましょう。繁忙期を迎えると、修理・交換どころか、チェックもままなりません。わずかでも気になる点はピックアップしたほうがより安心です。
万一、防犯リスクを発見したら、交換、修理、新しい設備の追加、もしくは抜本的な見直しを検討、実施しましょう。一方でおかしいぞと感じたものの、具体的な対策が思いつかない場合もあるでしょう。そんな時はプロに頼るのもひとつの手。チェックとは、単にリスクをあぶりだすだけではなく、その対応策まで検討することです。改修にどれだけの費用と時間が必要なのかを明確にして、判断および実施しましょう。
ハード面だけでなく、システム、ソフト面も。
チェックは施設や設備のハード面に留まりません。侵入窃盗であればその助けとなりそうな運用面、盗難(金品・書類・備品)リスクのある金品のリストアップ、不正利用されそうな設備、イタズラ対策などにも気を配る必要があります。
また施設や設備への入退室管理などシステム面のセキュリティのチェックも行いましょう。入室可能な権限の確認や、ICキーなどを使用している場合はこの機会に接触の確認、劣化した鍵の交換、パスワードの変更などもルール化しましょう。
さらに、スタッフや関係者サイドなど、運用する側・体制、運用する人々の意識の向上も最重要ポイントです。スタッフや関係者全員でチェックする機会を設けることにより、全員で防犯意識を高め、共有します。
施設や設備を預かる方には、多くの責任と手間が集中的にかかります。専門ではない部分での課題やプレッシャーも多く、不安も大きいはず。そういった場合、鍵と防犯のプロに依頼することもご検討ください。防犯のご不安や、鍵周りの快適性に関して相談し、最適な提案を受けることをおすすめします。